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赤クラウトとザウアークラウト
(Roter Kraut und Sauerkraut)

ドイツやオーストリアの家庭料理の定番にザウアークラウト(直訳すると酸っぱいキャベツ)というものがあります。家庭料理といえば聞こえはいいですが、これは要するにタクアンや梅干、キムチといったステータスを持つ惣菜のような一品であります。漬物とピクルスのあいのこと考えてもいいのかもしれません。
作り方はいたって簡単。秋になってから10kgほどのキャベツを細かく刻み、樽の中に酢や塩などと共に漬け込み、寒いところに置いて時々かき回していればそのうち出来あがります。私はオーストリアで売られているキャベツが固くて一枚一枚の葉がピッチリキチキチに重なり合っているのがイヤなのですが、それにも理由があったようです。まず、このカチカチキャベツは、ジャガイモや玉ねぎのように長期の貯蔵に向いています。また、固い葉がジワジワゆっくりと発酵していくところは、保存食品のザウアークラウトに最適なようです。(それに対し、柔らかい春キャベツを漬ければ、あっという間に発酵していき酸っぱくなり過ぎ、保存食品となり得ないのだと思われます。)
毎年秋になると、ウィーンのスーパーでは10kg300円、500円……という安さのキャベツが売られるのですが、きっとこれは家庭でザウアークラウトを漬ける人を対象にしたバーゲンなのでしょう、とこの文章を書いていて気づきました。

長い長い冬の間、中欧や北欧にはビタミン源となる新鮮な野菜などあまりありませんでした。それを補ってくれるのがこのザウアークラウト(英語ではサワークラウト)で、ビタミンCが豊富なこの乳酸菌食品は壊血病予防にもなると、船乗りたちからも重宝がられていたのです。ビタミンC以外にも、ザウアークラウトは多くの栄養を含んでいます。100gのザウアークラウトはビタミンCを20mg、ビタミンAを3mg、カリウムを288mg、カルシウムを48mgも含んでいるのに、カロリーはたったの20kcal/87 kJしかありません。
さらに私はどこかで、ザウアークラウトには癌を予防する効果もあると読んだことがあります。アメリカに移住したあるポーランド移民たちの癌死亡率がいきなり上がったそうですが、その理由はザウアークラウトを食べなくなったことにあったとか何とか。

その記事を読んでから、私はしばらくザウアークラウトを食べ続けました。中欧の基本惣菜であるザウアークラウトはどこのスーパーでも安く大量に売っているのですよ。しかし元々酸っぱい味が大して好きではない私は、しばらくしてザウアークラウトに嫌気がさして、結局食べるのをやめてしまいました。
そしてその代わりに、冷凍ものの赤クラウト(Roter Kraut) というものを食べ始めたのです。この原料は赤キャベツではなく赤蕪なのですが、多少甘く煮てありマイルドな味で食べやすいのです(大して美味だとは思いませんが)。しかしこれは漬ける代わりに煮てある惣菜なので、栄養のほうはだいぶ破壊されていそうでもあります。またインターネットで調べてみましたが、この赤クラウトはザウアークラウトのように積極的に食べることを推奨されてもいませんので、大した栄養効果のある惣菜でもなさそうです。

この文章を書くまで、私は勝手にこのザウアークラウトと赤クラウトは同じように栄養たっぷりな食品だと思い込んでいたのですが、どうやら似ているのは名前だけだった模様です。なんだと思わず嘆息してしまいました。
仕方がないのでまたザウアークラウトを食べることにしようかどうしようか、悩んでいるところです。こちらの人はザウアークラウトをスープに入れたり、ソーセージと食べたり、様々な食べ方を工夫しているようですが、元が酸っぱいので、一緒にされた食品まで酸っぱくなってしまい、食べている私の心も切なく酸っぱくなってくるので、イヤになります。
そんなに悩むくらいならザウアークラウトを食べなければいいのかもしれませんが、一応医食同源を目指している私はザウアークラウトの健康効果を見過ごしにはできないわけです。取り敢えず、1パック500g入りのザウアークラウトを買って来て、「ダメにして捨てるのは勿体ないので食べよう」というケチケチ精神を利用しながら、またザウアークラウトを食べようかなぁと思ってはいますけれど……。

などとつまらないことに悶々と悩んでいたのですが、遂に私にぴったりのザウアークラウトを発見しました。Spar に売っている Delikatess-Sauerkraut というやつです(500gで55セント、ザウアークラウトとしては普通の値段ですな)。これは酸っぱさが控えめなので、私でもパクパク食べられる味なのです。そうなるとマズ〜と思っていたザウアークラウトもおいしく感じられてくるから不思議。この発見以来毎食ザウアークラウトを(私にしては)たっぷり食しているところです。まぁ熱しやすく冷めやすい私のことですから、遅かれ早かれ美味ザウアークラウトにも飽きるんだとは思いますが。

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(C) Hana 2003 ウィーン今昔物語