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正月 (Neujahr)

大晦日の晩になると新年を祝う花火でウィーンの空は美しく染まる。夜中の12時が近づくにつれて花火と爆竹の音は次第に高まり、時計が12時を回ると喧騒はクライマックスに達する。人々は歓声をあげながら新年の挨拶を交わし、新しい年に乾杯し合う。

新しい年に幸運をもたらしてくれる幸せのマスコットが豚やテントウムシ、四葉のクローバー、煙突掃除人などである。これらは年末になると町のあちこちに立つ屋台で目にすることができ、キーホルダーや壁掛け、アクセサリーなど様々な小物が売られている。
例えば豚は、昔トランプのエースに豚の絵が描かれていたため、今でも幸運の象徴とされている。また暗くて長い冬の間、昔の暖炉は暖房とかまどと電灯を兼ねていた。この暖炉を綺麗にし煤を取り除いて、家の中に再び光と暖かさを取り戻してくれたのが煙突掃除人である。こういった仕事は火事の予防措置といった非常に重要な意味あいも持っており、中世以来煙突掃除人たちはヨーロッパの日常生活になくてはならない大切な職業であった。そういったわけで、悪魔(スス)を追い払い、幸せを運んでくれる煙突掃除人たちも、お守り的意味を持つマスコットに好んで使用されるモチーフとなったわけである。

オーストリアの正月はこの1日だけが休みで、2日からは商店や役所などは通常通りに開いている(学校だけは1月の第2週目から始まるが)。そのため日本人にとっては何か物足りない正月である。

1月1日に新しい年が始まると決められたのは比較的最近(とは言え17世紀)のことで、時の法王イノツェンツ(イノケンス)七世が1691年にそれと定めた。それ以前はキリスト教において新年は1月6日に祝われ、その後は12月25日が年の始めとされていたのである。


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